こんにちは。管理人です。
今回は仕事をする上で大切になる、ストレスとの付き合い方について書きたいと思います。
ストレスと3種類のゾーン
ストレスについて書かれた書籍を読んだことがある人は、「コンフォートゾーン」「ラーニングゾーン(もしくはストレッチゾーン)」「パニックゾーン」という言葉を聞いたことがあると思います。
いろいろな定義があると思いますが、私は仕事においては次のように考えています。
○コンフォートゾーン
よく知っていて慣れている業務に安心して取り組むことができる領域。
⇒居心地はよいが、成長もない。
○ラーニングゾーン
新しい業務など、不安を抱えながらもチャレンジしていく領域。
⇒始めはストレスもあるが、乗り越えることで成長を得られる。
○パニックゾーン
未知の部分だらけで過度の負担があり、キャパシティオーバーになっている状態。
⇒乗り越えられれば大きな成長となるが、過度のストレスから適応障害やうつ病になる危険性もある。
コンフォートゾーンにとどまる危険性
たいていのビジネス本などは、「コンフォートゾーンから抜け出すべき」としています。
これは私もそう思います。
なぜなら、変わり続ける世界の中で「現状維持」を選ぶということは、相対的に退化しているとも言えるからです。現状維持のままでは、周りにどんどん置いていかれるということです。
私自身は、変化が苦手な性格です。だからコンフォートゾーンにとどまり続けられば楽なのにな…と思ってしまうこともあります。
ただ、変化(進化)し続ける世界に生きる以上、自分自身も成長し続けなければいけないと思っています。
それに、純粋に「今までできなかったことができるようになる」「今までより、素敵な自分になっている」というのは嬉しいことですよね。
ですので、私も「コンフォートゾーンを抜け出して、ラーニングゾーンで成長する」という考え方には基本的に賛成です。
ただ、問題は「ラーニングゾーン」だけではなく「パニックゾーン」が存在するということです。
ラーニングゾーンか、パニックゾーンか
ラーニングゾーンは、ストレスや不安を伴います。しかし、それを乗り越えると人間的な成長を得ることができます。
ですので、多くの人たちは「ストレスから逃げるだけでは成長しない」「ストレスがあるということは新しいことに挑戦できている証拠」という風に言います。
それの何が問題なの?
問題は「ラーニングゾーンのふりをしたパニックゾーンがある」ということだと思うんだよね。
例えば、上司の役割として「部下の成長を促す仕事を割り振る」ということがあると思います。そして、部下にこんな風に言うでしょう。
君に期待しているし、君ならできると思っているんだ。
難しい仕事かもしれないけれど、頑張ってほしい。
こう言われたとき、基本的には前向きに捉えて頑張るべきだと思います。
新しいことにチャレンジするのは不安で、怖いことです。でもそれをポジティブに捉えて前向きに頑張り、自分自身の糧とするべきです。
…基本的には。
…なんか随分含みのある言い方するね。
実は落とし穴があるんだよ…。
実際の仕事の場面では、上司の本音は別のところにある場合があるのです。
すまない、部下よ。この仕事は君には荷が重すぎると思っている。
ただ、人材不足で他に人がいないんだ。できるできないじゃなくて、君がやるしかないんだ…!!
これ、本当にあるんです…。
つまり、「ラーニングゾーンの仕事だと思っていたらパニックゾーンだった」ということですね。
これはかなり辛いことです。
乗り越えられる試練だと頑張っているのに、何もかもがうまくいかない。
そんなことが続くと、「自分は期待に応えられない…」「できるはずのことができない…」とどんどん自信をなくしていくだけだと思います。
ただこれは自分自身の責任ではありません。
今までの1.2倍くらい頑張ろうと思っていたことが、実は10倍頑張らないといけないことだったとしたら?
そしてそれに気づくことができなかったら?
2倍頑張ってもできない、5倍頑張ってもできない…なんで自分はできないんだ、能力が低すぎるんだと思ってしまっても仕方がないことだと思います。
確かに。そんな状態で「君ならできる」「乗り越えた先に成長がある」とか言われても辛いだけだよね…。
ストレスと向き合って乗り越えることも大切ですが、パニックゾーンで無理に頑張って自分を責める必要はないと思います。
最近になってやっとだけど、私はあまりに辛かったら(呼吸が浅くなる、寝付けない、胃が痛いなどの症状があまりに続くようだったら)、「これはパニックゾーンだ」と逃げることを覚えた。
それは大事だけどさ。逃げるって言っても仕事じゃない?
どうするの?
私の場合は、プライドを捨てて、上司もしくは先輩にSOSを出すようにしているよ。そうすると大概何らかのサポートをしてくれて、パニックゾーンがラーニングゾーンに変わったりする。
…何もサポートしてくれない職場だったら?
私だったら転職するかな。
…この年になって思うんだけど、心身の健康って本当大事だから。
自分の心を守ることを優先する。
ストレスと付き合うには
いかがでしたでしょうか?
仕事をする上で、「ラーニングゾーンから逃げない」というのは本当に大切なことです。
ただ、それと同時に「パニックゾーンで無理をしすぎない」ということも大切なのだと思います。
私はパニックゾーンで頑張りすぎて、パニック障害やうつ病などを発症してしまった友人を何人か見てきました。皆明るく、前向きで、真面目な友人たちでした。
仕事は大切です。成長するためにはストレスも必要です。
でも、「自分>仕事」です。無理しすぎてよいことはありません。
理想的なのは、ラーニングゾーンで成長しながら全体的なキャパシティを増やしていくことだと思います。
うまく自分のストレスを見極めながら、生き生きと仕事をしていけるといいですね。
私もまだまだ未熟ですが、日々そう思いながら仕事をしています。
【追記】
ストレスとパニック状態の心理については、後日新たな気づきがありました。
この記事はこの記事で残しておきますが、新しい記事もお読みいただけたら嬉しいです。
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