初めての成分献血体験記の後編です。
未読の方は前編からどうぞ。
いざ成分献血へ
事前の問診や血液検査を終え、待合スペースで待っていると、5分程度で呼ばれました。
いよいよ初めての成分献血スタートです。
順調なスタート
採血の手順は全血献血とさほど変わらない印象です。
12〜3分くらい採血をして、そのあと赤血球を戻す。これが1サイクル。これを全部で4サイクル繰り返すそうです。
採血のときは全く違和感がありませんでしたが、赤血球を戻すときは、確かに何かが体内に戻されている感じがします。私は大丈夫でしたが、苦手な人は苦手な感覚かもしれません。
いただいたスポーツドリンクを飲んだり、テレビを観たり、時折足首を回す運動をしながら過ごします。
ちなみに、スマホの持ち込みはOKだったのですが、スマホを操作する姿勢と手の動きがあまり良くないらしく、看護師さんから「動いて(管が)抜けてしまうとよくないから背もたれを少し起こしましょうか?」と声をかけられました。
自分では全く動いている自覚がなかったので、無意識で良くない体勢になってしまっているんだなと、その後はスマホを触るのはやめました。テレビを観ることはできるのですが、普段からテレビを観る習慣がなかったので、結構暇を持て余してしまいました。DVDの貸し出しもある献血ルームだったので、借りれば良かったなあとちょっと後悔。
突然の体調不良
そんな感じで3サイクルまでは順調に進んでいたのですが、4サイクル目で身体に異変が…。
あれ?なんか座ってるの辛いな…。お腹痛い?トイレ行きたい?
腰がだるいのかな…。
急になんとも言えない違和感に襲われたのです。
どうしたんだろう?看護師さん呼ぼうかな?
でも、もうすぐ終わりだし、おおげさかな…。
最初はそんなことを考えている余裕があったのですが、急にテレビの音が遠く聞こえるような、視覚や聴覚がぼんやりするような感覚に襲われました。
(あ、これたぶんだめなやつだ)
すみません…気持ち悪いです…。
あら、大丈夫ですか?体勢変えますね−。
そこからの看護師さんたちの対応は迅速でした。
数人がかりでさっと椅子を倒して完全に寝かせてくれて、足元にもクッションか何かを入れて足を高くした体勢を取らせてくれました。いつの間にか血圧計もつけられていました。
体勢を変えると急に体調不良が収まって、「あ、なんか大したことなかったのに大げさにしてしまったなあ。」と考える余裕まで出てきました。
その後すぐに問診を担当してくれた医師が現れて看護師さんたちと何やら会話。
気分はいかがですか?
横になったらだいぶいいです。すみません。
今思うとこの時点でまだ声が聞こえづらい状態ではあったのですが、先程までの「これは一体何だ?」というような気分の悪さはなくなっていました。
水分どのくらいとりましたか?
ペットボトルは3分の2くらい飲んでいるみたいですが、
自宅などではどのくらい水分取りましたか?
えーっと…。朝食をとったときに、
コップ一杯くらいですかね…。
もう少しとってほしかったですね。
姿勢を変えたから気分が良くなっているだけで、血圧や脈の数値をみると明らかに副作用が出てしまっているのでこのまま安静にしてください。
おかしな言い方かもしれませんが、明らかに異変が出ている(=大げさではなかった)ことにちょっとほっとする管理人でした。
後で調べてわかったことですが、副作用(血管迷走神経反応 VVRというらしいです)が出てしまう人は1%位いるらしく、そこまで珍しいことでもないみたいですね。
献血センターに来てからはしっかりと水分をとっていたつもりでしたが、朝イチの献血だったこともあり、全体的な水分摂取量が足りなかったのかもしれません。
回復するまで
その後、数分ごとに血圧を測ったり、体勢を変えたり、水分補給をしながら過ごします。
(血圧を測りつつ)
90くらいまで上がってきたので大丈夫だと思うけど、
もう少し安静にしてましょうか。水分もとってくださいね。
90?この流れだと多分下が90ってことだよね…。ということは、一時期90を大きく下回ってたってことだよね…。それはまずかったかも…。
マスクしていると、どうしても水分とるの面倒になってしまいますよねー。
対応してくれた看護師さんたちの態度が終始やさしかったことに本当に救われました…。
でも、「ああ、あのとき面倒臭がらずに飲んでいれば…」という後悔にも襲われます。
体調の確認をしながら安静にすること30分程。
血圧が109まで戻ったところで医師の問診を受け、帰宅して良いことになりました。
献血後のケア
問診の後、一応10分くらいは様子を見るということで、飲み物とお菓子を食べながら待合室で待つことに。(これは献血中の体調不良に関わらずですね。)
このころにはすっかり体調も良くなっていました。
しばらく休んだら献血カードなどの返却があり、そのまま帰宅、というのが通常の流れなのですが、ここで看護師さんから声をかけられました。
今日はごめんなさいね。
でも、もう献血ができないって言うわけじゃないから、よかったらまた来てくださいね。
それから、一応無事に家に帰れたか確認させてほしいんだけど、今日はまっすぐ帰宅しますか?家についた頃にこちらから電話させてください。
本当にいたれりつくせりでした。
その後まっすぐ帰宅し、ちょうど家についた頃確認の電話をもらいました。
帰宅してからは念の為家でゆっくり過ごしましたが、その後体調不良は一切なかったです。
まとめ
以上が私の初めての成分献血体験記です。
改めて思ったのは「水分補給、大事」ということです。
そして「気分が悪くなったらすぐに言う」。
ちょっと大げさかも…と思っていても実際に血圧や脈の数値に以上が出ていたので、あのまま我慢していたら意識を失うなど、もっと大変なことになっていたかも知れない…と思います。
あとは「スタッフの皆さん、本当に頼りになる」ということですね。本当に感謝✕2です。これからもずっとあの献血ルームには通い続けると思います。
でも、こればかりはわからないですよね…。口コミなどを見ると「スタッフの態度が最悪」などとかかれていることもあるので、場所によるのかもしれません…。
ただ、私が献血した場所のスタッフさんは、今回の場所に限らず親身になってくれる方ばかりでした。(ラッキーだったのかな?)
特に現在はコロナ禍で献血量が不足しているそうです。
体質的に献血ができない方もいらっしゃるかと思いますが、献血基準を満たして、体調に問題がない方は一度献血にいかれるのもいいのではないでしょうか?
偽善的なのかもしれませんが、「自分が社会の役に立っている」という実感は、精神の安定にもつながると思います。特にこのコミュニケーションが希薄なコロナ禍では、社会とのつながりを実感できる良い機会になるのではないでしょうか。
私の体験記がきっかけになれば幸いです。
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